勝武さんの母はリハビリのため入院中
ときどきさびしくなると家に帰るコールがはじまる。
看護士さんでも手に余る時はヘルプの電話がかかってくる。
少々認知症のある母は理解するのが難しい。
今日は勝武さんが三線をひいた。
とたんにやさしい顔になり手拍子を始めた。病室にいた患者さんも車椅子で私たちのいるホールにやってきてミニコンサートが始まった。
みんな良い顔になった。
勝武さんは一瞬でその場にいた患者の心をなごませた。
私がもっとも幸せになる瞬間でもある。
リハビリの患者さんは毎日自分の限界に挑戦している。
頑張ってなんて気安く言えない。
三線の音色や歌は言葉を越えて心に届くような気がする
三線を教えてくれた母に勝武さんは少しだけ恩返しができたようだ。